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2007年09月27日(木)更新

【明大生との毎週一問百答】「社長にならなければできなかったこと」

<質問>

「社長にならなきゃ、できなかった
 ことってありますか?」

 東洋大学経営学部の渡辺麻貴さん


<答え>

中小企業のオーナー経営者限定ということで
お話をさせていただくとするなら....


■まずは、できなきゃいけないことばかり

1)銀行借入やリース等の連帯保証人のハンコを押す
2)給料を払って、社員の家族を養う
3)何か不都合があればすべて社長が責任を負う

といったことを強いられます。

即ち、より強い危機意識と責任感を抱いて
仕事をすることになります。

そのため、より身を入れて、当事者感覚で
情報収集や勉強をしなければなりません。

また、現状に甘んじることなく
自ら市場開拓や商品開発をしなければなりません。

社長にならなきゃできなかったことの前に
社長になったらできなきゃいけないことがあるのです。

その結果、同じ人間でも、他の環境にいるよりも
知情意が磨かれる可能性が高くなります。


■会う人がすごいと、自分もすごくなりたくなる

また、規模は小さくとも、まだ若くとも、
一国一城の主=社長であることで、
おつきあいさせていただける人の
顔ぶれが変わってくることは確かです。

お得意先や仕入れ先はもちろんのこと、
銀行などの金融機関、地元の商工団体などで
お会いする人の格が何段も上がります。

すると、緊張します。
ちょっとした修羅場でもあります。

凄い人に会えば、叱咤激励も受けますし、
自ら真似もしたくなります。

即ち、緊張感を伴う達人との出会いが
人を作ることもあると思うのです。


■実力がついたら思う存分参加可能


そして、実力ともども、企業の資源にある程度余裕がでてきたら、
非上場のオーナー経営、小回りが効く中小企業の良さを生かして、
素早い意思決定で思う存分、会社を動かせる醍醐味がありましょう。

これこそ、みなさんが期待していた答えかもしれません。

しかし、誰もが社長になればいきなりできることはありません。

社長にふさわしくなるべく、私も常に勉強をしています。
日々見舞われるハプニングやトラブルも勉強のひとつ。

こうした修羅場を乗り切るうちに、気がつけば
「できること」が増えるのではないでしょうか?

 ▼明大生との一問百答
  http://editors.keikai.topblog.jp/blog/g/10006084.html


久米 信行拝
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