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2006年06月13日(火)更新

【明大生との毎週一問百答】質問第9弾「モチベーション維持の秘訣とは」天命と立命

<質問>
明治大学商学部3年の遠藤正人です。

以前は、私の質問に答えていただきありがとうございました。
本日は、経営者の方々に以下の質問があります。

経営者の方々は、自分の目標達成のためのモチベーション
をどのように維持しているのでしょうか?
 
(明治大学商学部3年 遠藤正人さん)


維持する....というのは言い得て妙です。

以前、父から聞いたことがあります。

─────────────────────────────────

朝起きると、なぜ自分はつらい社長業を
続けているのかと自問し、

昼間、お客様と電話や面談をしているうちに、
自分は必要とされていることを実感し、

夜には、自分しかできないことがあると
自信を深めて、社長業を続けていて
つくづくよかったと自答する。

─────────────────────────────────

おそらく、毎日、こんなに規則的とは思えませんが、
父ほど楽しげに社長業をしている人でさえ、
こうした心のゆらぎや自問自答を繰り返していることに
驚いたものです。

そして、今、私も同じ辛さと楽しさの揺り返しを
体験しております。

しかし、最近は、二つの言葉を意識して、
モチベーションを維持しております。


ひとつは、「天命」です。

といっても大げさなことではなく、
どちらかといえば「等身大」で「一隅を照らす」
という意気込みです。

「なぜ、この大変な時代に、大変な業種の経営者に
 なったのだろう。なんと不遇なのだろう。」

とは考えずに、

「この大変な時代に、大変な業種の経営者になった
 自分は、より難しい課題に挑戦することができる。」

と考えるようにしています。


もうひとつは「立命」です。

ここでは、時間軸とあえて長くとって、

少なくとも50年後、わが子が晩年に
父の仕事を誇りに思えるか。

できれば、100年後200年後の子孫に
笑われたり軽蔑されたりしない仕事をできるか。

....を考えるようにしています。


先ほど、ご一緒していた尊敬する先生が
「姫路城のように400年後の子孫に誇れる仕事」
という話をされていました。

私たちの経営理念には
「子孫に誇れる環境品質・文化品質を目指す」
と明記されていますが、

その二つの品質が何であるかを追究し、

目に見える商品などの形ばかりではなく、
企業のDNAとして後継経営者や
社員のみなさんに引き継ぐことが、

私のモチベーションの源泉だと思います。


久米 信行縁尋奇妙
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