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2011年05月09日(月)更新

新連載:福島原子力村『七人の侍』~世界一尊敬される場所を創世した英雄伝









 3.11以降、怒りと悔しさと悲しみの無限ループに入って
 何冊も依頼されていた書籍の執筆が止まってしまいました。

 これまで通りのビジネス書や自己啓発本の類を書く前に
 今、書くべきことがあるのではないかと思いました。

 そこで、できれば小学生や中学生にも
 読んでもらえるような夢のあるお話を

 2050年に福島原発跡を訪ねる親子の
 明るく元気がでる物語を

 書き始めることにしました。

 昭和天皇が生まれた日のことでした。


 ▼福島原子力村「七人の侍」 
  世界一尊敬される場所を創世した英雄伝
  http://blog.canpan.info/fukushima2050/

 

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◎原発被害者=罪の無い人々と動植物のことを思うと悲しみの無限ループに
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 この作品は、福島と日本中の人々を不安と悲しみに陥れ、
 世界にも多大なご迷惑をかけた「愚行=原子力発電所事故」を
 二度と繰り返さないために書き綴るフィクションです。

 世界で一番危険な場所で、命をかけて、
 「人災」の収拾に取り組んでいる方々に、
 心からの敬意と感謝を込めて、何かを書かずにいられません。

 未来の子供たちに、少しでも安心で安全な世界と、
 美しい自然環境を残せるように、
 祈りをこめて、キーボードを叩きます。


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◎最悪の原発事故を、世界最良の村づくり国づくりに活かすための物語
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 時は2050年3月11日。

 場所は2011年に爆発事故を起こした
 福島第一原発から半径Xキロ圏内を中心とした
 高濃度放射性物質汚染地帯。

 そこは、かつて一般人立ち入り禁止で
 治外法権だった「福島環境実験特区」、

 通称『フクシマ原子力村』である。

 主役は、なぜか自転車で原子力村を訪ねる
 父親と小学6年生の息子。

 彼らの目的は?
 そこで見たものは?


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◎CANPANブログで少しずつ書き進めますので知恵と勇気を授けて下さい
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 とはいえ、私は科学技術や政策に詳しい専門家でも
 SF作家でもありません。

 おそらくは、10年後に読み返せば、
 自分でも苦笑してしまう誤りも、
 たくさん見つかる事でしょう。

 それでも書きたい、書かずにいられないと思ったのは、

 「この困難を転じて、今ここでしかできないことに着手する。
  そして、衆知を集めて、きっと明るい未来を作ることができる」

 というメッセージを発したかったからです。

 誰でも無料で読めるブログに書いて、
 縁者のみなさまのご意見やアドバイスを
 コメントでいただきながら書き進めて参ります。

 どうぞよろしくお願いいたします。


 久米 信行拝


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 福島原子力村「七人の侍」~世界一尊敬される場所を創世した英雄伝
 
  第1章 突然の親子旅行 > 1-1 卒業式の前なのに
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 「卒業記念に旅行に連れて行く」

 父さんが、突然切り出したのは3日前。
 しかも2人だけで行くって言うから驚いた。
 
 「どこに行くの」って聞いても、教えてくれない。

 小学校を休んで、朝一番で出かけるって言うんだ。


 だから、どこか海外の秘境にでも
 連れてってくれるのかと思ってた。


 でも、着いたのは空港ではなくて上野駅。
 乗るのは新幹線だった。

 ちょっと残念な気分。


 でも北海道は好きだし「まあいいか」って思ってたら、
 たった1時間!乗っただけで降りてしまったんだ。


 でも、もっと驚いたことがある。

 だって、ここからはレンタサイクルで行くって言うんだ!
 なんだか、父さんもケチだなあって思ったよ。


 それでも、ちょっと自転車で走り出したら、気持ちいい。
 やっぱり、東京よりも景色がいいしね。風も気持ちいい。

 道も広くて、信号もなくて、いつもよりスピードも出せる。
 意外に、父さんも自転車を漕ぐと速いんだよ。


 父さんと2人きりで電車や車に乗っているより楽しいかもね!
 いろいろ聞かれて話なんかしなくて済むしね。


 ところどころで休んだり、昼ご飯を食べたりして、
 そうだなあ、3~4時間はこいだかなあ。

 おひさまも少しずつ傾いてきて、
 もうそろそろ疲れて来たなあと思った頃、
 父さんが突然自転車を停めた。


 なんだか、道ばたに看板を見つけたみたいだ。
 


 ▼福島原子力村「七人の侍」 
  世界一尊敬される場所を創世した英雄伝
  http://blog.canpan.info/fukushima2050/