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2009年10月26日(月)更新

小松製作所のダントツ商品ダントツサービスを語る~坂根 正弘会長@東工大MOT

経済産業省の要職にある時から経営情報学会で教えを受けている
東京工業大学MOT教授の田辺 孝二先生から
「MOT特別セミナー」のご招待をいただきました。

今回のテーマは「MOTとサービスイノベーション」ですが、
私ならずとも参加した人は大感激だったでしょう。



第一部は「コマツのブル」でおなじみ、小松製作所 代表取締役会長
東工大MOT客員教授の坂根 正弘先生です。

同社の「ダントツ商品、ダントツサービス」を思い知る
あっという間の一時間でした。


日経ビジネスオンラインより

坂根先生の熱弁の感想をあえて一行で言うとしたら

「コマツはスゴい。日本にコマツがあって良かった。誇らしい!」



ですから、質疑応答でも、私は思わず質問をしてしまいました。


「かつて、日本の若者が
 米国のキャタピラー社のTシャツを好んで着た時代があったが、

 これからは、中国を始めとして世界中の若者が
 日本のコマツのTシャツを着る時代になるのではないか?」



坂根先生は、キャタピラーが米国人にとってGM以上のブランドであり
かつての円高も同社のロビイングが奏功したものと
教えてくださいました。

その上で、微笑みを浮かべながら、いつかKOMTRAXのTシャツを
世界に広めたいとおっしゃったのです。



このKOMTRAXは驚きのシステムです。

なにしろ、世界中のコマツの建設機器の稼働状況を
衛星でトラッキングすることができるのです。

まるで、人気テレビシリーズ「24」の世界です。

坂根先生は経営者として...

「環境」「安全」「IT」が
「ダントツ商品、ダントツサービス」の要件


と繰り返し繰り返し、説き続けてきたそうです。

その成果として、
世界初のハイブリッド建機を作るだけでなく
KOMTRAXで燃料の無駄遣いを遠隔でチェックして
エコ運転の方法をアドバイスするなど

トヨタのさらに先を行く、ハードとソフトの、
商品とサービスの一体提供です。



だからこそ、今や日本市場への依存度はわずか15パーセント。
欧米への依存度も低いのは、日本の一兆円超企業では異例です。

今や、中国をはじめグレーターアジアや
その他の開発途上国でも圧倒的なブランド地位を
築きつつあるのです。
 


それは、同社のCSR活動も一因でしょう。

カンボジアで自社の地雷除去機を使って
地雷を除去して、その跡地に学校を作ったと
お聴きして感激いたしました。

また、フィリピンに学校を作ったのは
素晴らしくも切ない話です。

悲しいかな、昨今の日本の若者は
開発途上国に行きたがらないそうですが、

フィリピンの人は目が輝いていて
世界のどこにでもでかけていくそうです。

もちろん、坂根さんご自身も徹底した現場主義で
社長時代には自らタンザニアにも行く。

聴けば聴くほどコマツが好きになること請け合いです。

私もいつか世界に誇れる日本発世界企業KOMTRAXのロゴを
日本でこそ創りえる私たちのTシャツに染めぬいて

世界中の若者にCOOL JAPANの象徴だと
感じて着ていただく。

そんなお手伝いがしたいと
心から思ったのでした。

経営者としても心に突き刺さる
坂根先生の教えを胸に
不断の努力を続けていきたいと思います。

坂根先生、素晴らしいお話を
どうもありがとうございました。


 ▼小松製作所
  http://www.komatsu.co.jp/
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