大きくする 標準 小さくする

2007年05月16日(水)更新

誕生日2:ロストロポーヴィチ最後のドンキホーテ

44歳「最初の1日」が終わろうとしていた時、
偶然点けたNHK-BSハイビジョンに釘付けになりました。

去る4/27に逝去された世界的なチェリストで指揮者
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチさん
小沢征爾さんと一緒に出演していたからです。


The Glory of Rostropovich: 80th Birthday Tribute

1997年に新日本フィルが地元墨田区を本拠にして以来、
遅れてきたクラシックファンの1人として、
私は定期会員の末席に座っております。

小沢征爾さんと親しく、新日本フィルで
フレンド オブ セイジの肩書きを持つ
ロストロポーヴィチさん。

ありがたいことに、その演奏や指揮に
何度も直に触れる好機がありました。

中でも、あるコンサートのアンコールで奏でられた
バッパ無伴奏ソナタ5番のサラバンドが忘れられません。

今も、そのCDを聴きながら、
祈りを捧げいているところです。


R.シュトラウス:ドン・キホーテ

この番組では、ロストロポーヴィチさんが、75歳の時に
小沢征爾さん指揮で、サイトウキネンオーケストラをバックに
演奏した「最後のドン・キホーテ」に光をあてています。

リハーサル風景で、
曲想を伝えようとする言葉の
ひとつひとつが胸に染み入ります。

夢みるドン・キホーテは、まさに
ロストロポーヴィチさんご自身でもあったのです。

ドン・キホーテが立ち向かう
4枚の風車の羽を音で表現するように伝えた後、
たしかに風車がしっかり眼に浮かんだのでした。

そして、映像詩を交えた本番の演奏。

リハーサルで語られた言葉が
音と映像で紡がれていきます。

圧巻は何と言ってもラストでした。

暮れなずむ夕日と共に
ドン・キホーテが人生にわかれを告げ
最後の大きな呼吸をするのです。

そのフレーズで、
まさにドン・キホーテは
息を引き取ったのです。

その時のチェリストの表情。

ドン・キホーテと、
いやもっと大きな存在と
1つになっていたのです。

もう一度、聴きたかった!!

心からご冥福をお祈りいたします。


 ▼ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ
  http://www.njp.or.jp/njp/profile/profile_rostropovich.html

 ▼ロストロポーヴィチ 75歳 最後のドン・キホーテ

久米 信行縁尋奇妙
http://kume.jp http://t-galaxy.com
─────────────────────────────
久米繊維PRESS ROOMブログ
─────────────────────────────
経営者会報ブログTOP http://gate.keikai.topblog.jp/
経営者会報編集部ブログ http://editors.keikai.topblog.jp/
<<  2007年5月  >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

バックナンバー